見えない手間と知識

ひばりの中で一番広い部屋は一階にあるスーペリアルーム。

部屋の大きな窓から見える中庭を独り占めできるお部屋。(庭はまだできてないけど)

お庭は和風にしたいけれど、お部屋は和にこだわりすぎず、ぬくもりを感じられる内装にしたい。

そこでいわもと先生が提案したのは、漆喰と中塗り土を混ぜたはんだ土と言われるもの。

出来上がりは真っ白なかしこまった色でなく、土のどっしりした暗めの色でもない、両者を混ぜた生成りのような、アイボリーのような、あたたかみのある色。

表面はぽこぽこしていて藁の存在を感じられます。

とても素敵な出来上がりなのだけど、そのはんだ土を作るには相当な時間と手間がかかるのです。

漆喰を練り、中塗り土を練り、両者の配合を考えながらしっかり攪拌するよう少量ずつ混ぜ、割れ止めのためにあれを混ぜこれを混ぜ、乾燥しないようにああしてこうして…

あぁ、

壁はこんなんがいいーーー!て簡単に言うもんじゃないってわかりました。

左官は塗るのも技術だけど、材料をつくることも相当な技術と知識が必要なんですね。

心なしかやつれて疲れが見えます、いわもと君。

土を塗る前にスーペリアルームの床に油拭きをしてくれたのはしょうちゃん。

工具やら道具置場になっていた部屋の片づけをすると、広くきれいな空間が現れて、しばしその広さを堪能する彼女。

おもむろにひとり広い部屋の床を油拭く彼女。

 

この部屋は広い壁が二面あるので、暑くなってきた6月後半のこのころは、乾燥との戦い。

もたもたしていると塗ってるそばからどんどん乾燥していき、乾燥すればもう塗り直せない。

そんないろいろと格闘しながらも仕上げてもらった壁がこちら!

いいでしょう、素敵でしょう!

ぜひぜひ、直接見て触れて感じてみてくださいね。