二階が徐々に出来上がっていくと同時に、一階も大工さんの手によって作り上げられていきます。
一階は床も天井も板を張り、壁は漆喰と土を混ぜたクリーム色の壁、受付やキッチンの天板も木製です。
受付の横には大きな窓のある出窓が作られて、窓の外には前庭が広がり、明るく爽やかな印象。
二階との違いを楽しんでいただけるかと。
と、言いつつも、まだ前の家の名残があり、木材や釘などの材料や工具がたくさん置いてあり、ブルーシートや石膏ボードで囲まれた空間は、工事現場でしかない。
こうなる予定だよ、といくら言われてもどうもピンとこない想像力の乏しさよ。。。
そんな中で照明器具やタイルを選ばなきゃいけないので、とっても悩み迷いました。
楽しい迷いだったけどね。
さて、そんな現場では、一日お休みすると何かがすでに出来上がっているというスピードでどんどん進んでいきます。
まずは外壁。古くなった杉板を剥がして、新しい焼杉板を張っていただきました。
見違えてぐっと渋さが増しました。同じ板がぱりっと整列していると、とても美しい。
またある日現場へ向かうと、一階の床板は張り終えていて、汚れないようにすでに養生されて見えず仕舞い。早い!
出来上がりを見るのは改修が終わった後で養生を取るときまでお預け。
そして天井。こんなとこにいったいどうやって板を張るのだ、と思ってたら事もなげにどんどん張られていき、たった二日で全部終わった。
ひゃー。
そしてまた別の日、数日前にはなかった受付とキッチンが姿を現した。
奥に見えるのがもとの玄関。ここは受付になり、この玄関部分には造り付けの棚ができる予定。
向かって左側にちらっと見えているのが出窓。
古建具屋で見つけてきた大き目の窓を取り付けてもらった愛らしい出窓を外から見た図。
この東側の面は解体後から壁が無く、ずっとブルーシートで覆われただけだったので、出窓ができて壁ができると、大分家らしくなって!すごいすごい!
わたしはと言うと、自分にできることをちょろちょろやっていました。
例えば、一階から二階への階段部分の壁の柿渋塗り。
柿渋は平安時代から使用されてきた日本固有の材料で防腐、防カビ作用があります。
地味ですけどね、そして独特の匂いがしますけどね、こういうの楽しくて好きなのですよ。
右上の一部分が柿渋を塗る前の状態。塗ると落ち着いた色合いでしょう?
大工さんが仕事を続ける中、次にわたしたちが手をつけたのはタイル張り。
その話はまた今度。