市場の朝ごはん、はじまります。

 

こんにちは、店主の鎌塚です。

 

季節外れの嵐も過ぎて、11月になりました。

いよいよ京都の紅葉が見ごろをむかえようとしています。

 

そんなこの秋より、開業時からやりたいと思い、ひそかに考えていたことがついに実現しました。

 

これより、「市場の朝ごはん」サービスをはじめます!

これまでひばりは素泊まりのみのお宿でしたが、朝ごはんのご予約を受け付け致します。

 

といっても、つくるのは私たちではありません。

朝ごはんをご提供いただくのは、市場の隠れた名店、「食彩よしもと」さんです。

 

 

これまでもご紹介の通り、ひばりは市場の近くにあるので、周辺には朝から営業されているお店がたくさんあります。

明け方からせっせと働く市場の人たちによって長年育てられた、朝活文化の市場めし。

旅は文化体験。ということで、ひばりにお泊りいただくお客さんにはぜひこの文化を文字通り、味わっていただきたい。

そんな考えから、市場のお店と提携させていただくことになりました。

 

よしもとさんは「市場の人たちのための商い」という思いからご自身ではほとんど告知をされておりませんが、「京都の朝ごはん特集」では多くの雑誌が取り上げる、隠れた名店です。

(店主はCasaBRUTUSの誌面で知りました)  

 

さらに、よしもとさんはひばりから徒歩約30秒!という「超」がつくほどのご近所さん。

走れば10秒です。(走る必要はないのですが)

朝ごはんはこちらのお店にて、お召し上がりいただけます。

基本的にはひばりではなくお店でのご提供となりますが、どうしてもお店へいくのが難しいという方のために、お弁当スタイルでのご提供を検討しております。お気軽にご相談ください。

 

 

気になる朝ごはんの内容ですが、

ひばり&よしもとの朝ごはんは、どん!

「魚の煮付け朝ごはん」

ごはん、お味噌汁、魚の煮付けに小鉢が3品つく、ボリューミーな朝ごはんです。

魚は主にサバですが、仕入れの関係で変わることもございます。

お値段は、一食600円(税込)です!

※こちらはひばり限定のメニューとなります。

 

 

 

朝食ご希望の方は宿泊のご予約時に、ご連絡くださいませ。

すでに素泊まりにてご予約いただいている方は、前日18時までにご連絡いただければ大丈夫です!

 

朝ごはんをご予約のお客さまには、チェックイン時に「朝ごはんチケット」 をお渡しいたします。

そのチケットをお持ちいただき、よしもとさんへお渡しください。

朝7:00~9:30の間にて、おすきな時間にご利用いただけます。

※お昼も営業されてますが、お昼に朝ごはんチケットをご利用いただくことはできません。朝限定のサービスとなります。

※市場で働く方々が多くご利用されているため、お席のご予約はできません。万が一満席の場合は、ちょっとお待ちいただくことになります。申し訳ございませんが、ご了承お願い致します。

 

ご予約なしの場合でも、よしもとさんの定番メニューはお召し上がりいただけます。(※お値段はそれぞれ異なります)

日替わり定食、お造り定食などもございますので、1日目は朝ごはんチケット利用、2日目以降は他の定番メニューとすれば、毎日食べても飽きないのでおすすめです。

 

また、よしもとさんは市場のカレンダーにそって営業されております。

市場がお休みの「日曜・祝日と時々水曜日」はよしもとさんもお休みのため、朝ごはんサービスはございません。

 

現在よしもとさんがお休みの日のための、「もうひとつの市場の朝ごはん」を検討しております。こちらも決まりましたら、あらためて発表しますね!

 

また、お問い合わせはよしもとさんではなく、ひばりまでご連絡ください。よしもとさんではお問い合わせ受付できません。

この点、お間違えなくお願い致します。

 

わたしたちもよしもとさんもはじめての試みなので、ご不明な点も多々あるかと思いますが、なにか気になることがありましたら、ひばりまでお気軽にお問い合わせください。

 

それでは、市場の人たちのお腹を満たしてきたよしもとさんの朝ごはん、ぜひご堪能くださいませ。

 

ご予約、お待ちしております!

ひばりの由来

  

 

こんにちは、店主の鎌塚です。

 

ときどき、「どうしてひばりという名前なんですか?」と聞かれます。

 

ひばりは漢字で「雲雀」と書く、雀(すずめ)に似た鳥です。

 

ひばりのある場所は、「朱雀」という鳥の神様の名前のついた町にあります。

またオープンの今年が酉年ということもあり、鳥の名前に縁があっていいなぁと思いました。

 

ひばりは小さい体ながら、雲にむかって天高く飛ぶ姿から、「雲の雀」と書かれるようになったそうです。

私たちのお宿も、小さくとも高い向上心をもち、たくさんの人の役に立てる場所でありたいと思い、

屋号にしました。

 

そのため、ひばりにはお宿のそこかしこに鳥のデザインが施されております。

 

 

 

 

といってもまだまだ少なく、もっと増やしたいなぁと思い、とある作品を購入。

 

この作品をみて、店主は思いました。

「これ、自分でつくれへん?」

ということで善は急げ、レッツトライ! はいできました。

 

 

ヘタクソ~、でもこちらにはひばりの特徴であるトサカもついてます。

不格好ですが、自分の手を動かしてつくったものには愛着がわきますね。

わたしの目にはとてもかわいく映ります。

 

かわいい我が子を羽ばたたせたい!と思い、2階廊下の梁に釣り下げます。

 

親子でつくりました。こちらはまるで天窓から降り立ったかのよう。

 

 

 

水玉タイルの洗面台を泉に見立てて、鳥の水飲み場に。

 

 

着水。

 

 

 

セットして早速、1歳のお子様から好評をいただきました。

嬉しくて、ドヤ顔で自慢していたら破壊されそうになりました。ドヤ顔はいけませんね。

 

これからもどんどん、ひばりらしいアイテムを揃えていきたいと思います!

 

ぜひ、お楽しみください。

 

 

ひばりの路地

こんにちは、店主の鎌塚です。

今日はわたしから、ひばりの一部をご紹介いたします。

ひばりの大きな特徴は、こちらの路地。

 

 

路地を抜けた先に玄関、というのは京都らしい景色ですが

ひばりの路地は、他とはちょっと違います。

 

路地というのは通常、道路に面していない土地に建つ建物へアクセスするためのものです。 

風情がいい、奥の景色を想像させるという意図ではなく、狭い区画を有効活用するための実用性からきているそうです。(もちろん違うケースもあるでしょう)

 

しかしひばりはご覧の通り、どーん!

 

 

角地です。道路に面する面する。路地いりません。

では、なんのためにこの路地をつくったのでしょうか?

さぁ、お考えください。

おわかりでしょうか。自信のある方はスーパーひとしくんを置いてください。

 

正解は、そう、スロープです!

 

 

ひばりは、旅することが難しいひとでも、自由な気持ちで旅してほしいという気持ちで設計されました。

なので、足腰の弱い方や車いすの方でも利用しやすいよう、スロープをつくりたかった。

でも、取ってつけたような仰々しいスロープはいやでした。

 

茶席に生けられる花を「茶花」といいます。

千利休は茶花の在り方を「花は野にある様」といったそうで

自然の風情のままに投げ入れることを、根本としています。

 

わたしは花を活けられるわけではありませんが、このような日本にむかしからある美的感覚は大切にしたい。

その感覚からいうと、実用性だけのスロープというのはナンセンスです。

安全であることと同じくらい、自然であることもまた、とても重要なことでした。

 

そこでわたしたちが考えたのが、この「路地スロープ」。

 

 

 

外観上スロープにはみえず、歩ける人もそうでない人も同じ道を自然に利用できること。

路面から入口まで一定の距離がとれるので、勾配をゆるく設定できること。 

京都に合う景色をつくれること。

なにより、区画整理などで路地を壊すことはあっても、新しくつくることって中々ないし、おもしろいよね。

という、一石二鳥ならぬ四鳥といえるほど、よいアイデアに思いました。

 

この四鳥のため、もともとあった四つの出入り口をすべて無視し

(京町家には珍しく、四つもあったんです。)

白い壁にどでかい穴をあけ、古建具を探し、新しいエントランスをつくりました。

 

 

こちらは改修時、建物内部から撮った写真。男性の右側、白い壁部分が、現在の玄関です。

 

 

ほぼ同じ位置から撮ったアフター写真。以前の面影はゼロですね。

 

 

 

路地にかかる手すりと、玄関の取っ手は木製。

大工さん&設計士さんに、「安全かつ自然!」とわがままをいいました。

 

 

 

路地には誘われるように走ってゆく、鳥の足あと。

足あとをたどれば、いつのまにか床の高さがフラットに。

 

 

 

この路地に入ったら、別世界にきたような、それなのに安心するような。

そんな場所になるよう、つくりました。 

 

いろんな思いからこの路地をつくりましたが、結局いちばんの理由は、路地くぐるときって、なんかわくわくする。ってことだったりします。

この先になにがあるのかなぁ、という旅のおもしろさを味わっていただければ、嬉しいです。

 

 

この路地をくぐり、ひとりでも多くの方が旅を楽しんでいただけることを、心より願っております。

 

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