2020年のおわりに

 

旅先でみる日常が好きです。

 

平凡なアパートや電柱の貼り紙すらおもしろく

 

公園を散歩したり本屋をのぞいたり、スーパーマーケットをぶらつくだけで満ち足りた気分になれる。

 

自分の生活圏にはない、旅先で暮らす人たちの中にある日常を垣間見たい。

 

それが旅をしたい欲求にかられる理由のひとつです。

民宿やホステル・ゲストハウススタイルの宿のいいところは、生活の延長に近い形であることだと思います。

 

大きなホステルはビルみたいな建物ですが、ふつうの家を改装してるところもたくさんあり

 

僕は特に外国の日常をみるのが好きだったので、自分も外国の人たちがこの国の日常を感じられるような、家のような宿をやりたいと思いひばりをつくりました。

 

日常の中の非日常を求める人たちが来ることができなくなってから、もうすぐ一年が経とうとしています。

 

宿は遠い場所にいる方々のための店であり、近くに住む方々のお役にはあまり立てないスタイルであるにもかかわらず、今年は近所の方々に本当にたくさんお世話になりました。

 

これまでの日常がどれだけの人たちの支えで成り立っていたのかを気づかされた一年であり

またいまの非日常をどれだけの人がギリギリのところで支えているかを思う一年でした。

 

これまでも、そしていまも感謝しかありません。本当にありがとうございます。

日常はいつもどるのか、だれにもわかりません。

 

いまの非日常がしばらく続いて、いつの日かそのまま日常となっていくのかもしれません。

 

日常がゆるやかに変化するように、ひばりもすこしずつ変わっていくかもしれませんが

 

中身はきっとなにも変わりません。

 

運営する僕自身はなにも変わりません。

 

こんな状況になってもやっぱり旅が好きだし

 

幕府の目を盗んで京都に潜入してた幕末の維新志士たちも、案外こんな状況だったのかもしれないなぁなんて思って

 

だれにも迷惑かけずに旅を楽しむ方法ってないかなと考えたり、なんだかんだ楽しんでいます。

 

旅先の日常をみる目で、近所の非日常をみて

 

おもしろおかしく、ひとにやさしく、健康第一でこれまで通りやっていきたいと思います。

 

2021年も、どうぞよろしくお願い致します。

 

それではみなさま、よいお年を。

 

平旅籠ひばり Hibari Hostel & Books

鎌塚 慶一郎

花と珈琲

 

昨年の10月、子どもが生まれるのと同時に珈琲豆の焙煎をはじめて

 

今年の3月、はじめて対価をもらって珈琲豆を販売しました。

 

「山」・「谷」と題した、2種類だけだった珈琲豆はいまは8種類になり

 

この12月は新作の珈琲豆「花」のリリース記念に、「花と珈琲」という珈琲豆と花束のセットの予約販売を行いました。

 

いま、その準備の真っ最中です。

 

 

花に触れる機会が増え、花のことを考える時間も増え、花のもつ力というものを実感する毎日です。

 

『祝いの時も不幸の時も贈ることができるのは「生花」と「フルーツ」だけ。』という文章を読み、

そういうものを扱う仕事は素晴らしくいいな、とうらやましく思いました。

珈琲豆も果実といえば果実ですが、ちょっと違いますよね。

 

 

いつから珈琲を好きになったのか、よく覚えていません。

 

いつの間にか人の庭に勝手に居着いたノラ猫みたいに

 

気づけば日常に溶け込んでいました。

 

どうして好きなのかも、よくわかりません。

 

地球にはじめてきた宇宙人に、なにか美味しい飲み物ちょうだい

 

と言われて珈琲出したら、殴られるかもよ?

 

とある有名な焙煎士の方が仰られていましたが、僕もそう思います。

 

生搾りオレンジジュースの方がいいでしょう。

 

そう思いながら、僕は毎朝珈琲を飲みます。

 

飲まない日は非日常と言えるほど、僕の日常に溶け込んだ珈琲。

 

 

 

先月、11月の終わり。母方の祖母が末期の肝臓がんであることを知らされました。

 

もう年は越せないかもしれないと言われ、翌週の12月はじめに1歳の息子を抱え2人で会いにいきました。

 

1日中眠って意識がない日もあるから、来てもらっても徒労に終わるかもかもしれないとのことでしたが

 

子どもが生まれてまもなく、世の中はこんな状況になって

 

祖母は施設に入っていたため面会制限があり、一度も会わせる機会がありませんでした。

 

緩和ケア病棟に移ったいま、1日3名まで。時間は30分。それが僕たちに与えられた最後の機会でした。

 

ほとんど眠っていましたがほんの少しだけ起きて、息子の顔をみてはっきり「かわいい」と言って、笑顔をみせてくれました。

 

用意した花束を見れたかはわかりませんが、殺風景だった病室に彩りが加わりました。

次に起きたとき気づいてもらえるよう、ベッドの隣に花を置き、家路に着いて

 

僕はその日の朝も珈琲を飲み

 

帰宅してからも珈琲を飲みました。

 

味は変わらない。

 

 

 

そして3日前、祖母は亡くなりました。

 

急きょ店を閉め、家族で実家へ。

 

親族だけのささやかな葬儀の中

 

僕は祖母を包む花々を美しいと思い

 

通夜が明けた朝も珈琲を飲んでおいしいと思い

 

葬儀が終わり京都に戻って、花と珈琲を用意する準備をしながら

 

 

花を美しい、珈琲をおいしいと思えるうちは

 

僕は大丈夫だろう、と思いました。

 

そんな風に人々の日常に溶け込み支えているものは、きっとたくさんあります。

 

それは家の灯りだったり

 

カレーの匂いだったり

 

猫のお腹だったり

 

 

そういうものがひとつでも残っていれば、前を向いて生きていける。そんな気がします。

 

この珈琲豆もいつか、誰かにとってありふれた日常のひとつになれるよう

 

祝いのときも不幸のときも、変わらず飲めるものであれるよう

 

からだが動く限り、つくり続けたいと思います。

 

自分と、家族のために。

 

 

『森と、眠る』貸切割引50%OFFのご案内

森と眠る

 

こんにちは、ひばり店主の鎌塚です。

ひばりでは2020年12月15日〜2021年3月15日の3カ月間、”休眠”をテーマとした植物展示による”お休みの催し”、『森と、眠る』を行います。

 

よく休み、よく働く。

と言いますが、よく働いてばかりの現代。

休めていない人がとても多いように感じています。

冬は、お休みの季節。

休むこと、そして生きることについて、あらためて考えてみませんか。

そんな思いから、企画しました。

休眠中の植物と休みにまつわる本を多数ご用意し、あらためて”休むこと”を問い直し、ひとりひとりの”新しい休み方”を見つけられる場をつくることを目的としています。

 

<ご案内文>

 

 

 

そしてこの冬はより安心して気軽にご利用いただけるよう、期間中に限り「貸切プラン」を50%オフにてご提供致します。

 

<期間中貸切料金>

通常料金:50,000円(税込)/泊 → 25,000円(税込)/泊 

さらに、連泊の場合2泊目以降は20,000(税込)/泊 にてご利用いただけます!

<森と、眠る期間>

2020年12月15日〜2021年3月15日

<最大定員数>

8名様まで

<お部屋と定員>

スーペリアルーム:2名様(簡易ベッド追加で最大3名様)

ダブルルーム:2名様

ツインルーム:2名様

シングルルーム:1名様

 

<ご注意>

・1名様からご利用いただけますが、料金は一律25000円/泊(2泊目以降20000円/泊)です。
・宿泊税は別途発生致します(1泊200円x人数分)
・1階本屋スペース、小屋スペースに限り、本屋喫茶営業時間(12時~20時)は他のお客様もご利用されます。
・小さな離れは貸切利用に含まれません。母屋の一棟貸しのみとなります。
・GOTOトラベルではありませんので、地域クーポンはございません。

 

 

 

忙しい毎日や不安を煽る雑音から離れて

 

変わらずにあり続ける植物の生き方を見つめたり

一冊の本をじっくり読んだり

気になってた漫画を一気読みして、疲れたら午睡して

朝は暖かい珈琲やお茶を飲んで

家族や友人とゆっくり話す

 

そんなことをしましょう。とにかく、休みましょう。

冬はすべての生き物にとって、そういう季節です。

 

 

お飲み物は自家焙煎の珈琲、また自家製コーラやチャイがございます。

こちらもぜひお楽しみください。

 

 

 

 

その他ご質問などございましたら、お気軽にお問い合わせください。

ご予約はホームページ、またはインスタのDMからも承ります。

よく休み、よい冬を過ごしましょう。

 

ご予約お待ちしております。

 

ひばり店主

鎌塚

GOTOトラベルキャンペーンについてのご説明

 

こんにちは、ひばり店主の鎌塚です。

すこし肌寒くなってきましたが、秋晴れのつづく旅行にいい季節になってきました。
今年は春夏とあまり外出できず、季節を感じる時間も少なく一瞬で過ぎてしまったので、
秋の紅葉は楽しめるといいなと思います。

本日はたくさんの方がご利用されているであろう

「GOTOトラベルキャンペーン」

について、当館の方針をお伝えしたいと思います。

 

最初にお詫びいたします、申し訳ございません。

多々お問い合わせいただいておりますが、当館ではキャンペーンをご利用いただけません
現在のところ、今後もキャンペーン適用の予定はございません。

当館が適用の対象にならない、というわけではなく、
私の判断でキャンペーンを利用しないことを選びました。

多くの方からご心配、ご支援をいただくなか、どうして?というお問い合わせもありましたが、
安易にお答えするといま頑張っておられる他のお宿さんたちへの批判と受け取られたり、
モチベーションを下げるようなことになるだろうと思い、広く発信することは控えておりました。

近所のお店の方々には、

・名前がダサい
・気づいたらキャンペーン申請期間おわってて
・ホステル向きのキャンペーンじゃない
・いまお腹いたくって~

などお茶をにごしていました。中には失礼にも程があるものも。心配してくれてるのにホンマにすいません。
GO TO トラベル、なんか「頭痛が痛い」みたいじゃない?とかも言った気がします。
イタいのは私です。

といってもほかのお宿さんの邪魔になるようなことは言いたくないし、
このままお茶をにごし続けるしかないよなと思っていましたが、ついには

「もしかして、近い将来閉店されるからですか??」

というお問い合わせをいただいてしまいました。

真剣に心配してくださる方々がいる中これではダメだなと思い、

今更ですがきちんとご説明しなければ、と筆をとった次弟です。

はじめに申し上げますが、閉店の予定はありません!笑
当館に隕石が直撃するくらいのことがない限り、がんばって営業を続けます。
隕石が直撃したら、それを見にくる方々に観覧料をとってでも続けます。
そんな心構えでいますので、ご安心ください。

さて、ようやく本題ですが

当館が現在のところ本キャンペーンを利用しないと決めた理由を一言でいうと

 

「まだ悩んでいるから」

 

これがいまの答えになります。

いま起こっている問題とその対処について、
私個人の中でまだ迷いながら営業を続けています。

最初に本キャンペーンを利用しないと決めた理由は、

「今回の問題が、お金ではないから」

というものでした。

みなさんお金がないから旅行に行けないのではなく、
感染するのが怖かったから、させるのが怖かったから、
外出自粛制限があったから、といったことが問題だったわけで

「お金ないから行けない」

ではないと思いました。

また、安くなったから行こうという心理も、それを助長しうながすような発信も
私一個人としてはなんだか悲しいなと感じておりました。

「お金が問題ではない。」

そう思っていましたし、思いたかったというのも理由のひとつです。

ではこのキャンペーンを利用されてるお宿さんやお客さんを否定するのか?
と思われる方もいるかもしれませんが、決してそうは思っていません。

私は、他人がやることに対してはなにも気にならないのに、
自分がやることに対しては逐一気にしてしまう性分です。

人にはそれぞれ様々な事情があります。
それは自分にはすべてわかることではないので、
なにか考えや理由があるんだろうなと思うだけ。
正当性がある、ないとかそんなことは、他人についてはあまり考えません。

ただし、自分は違います。
自分の行動や考えは自分にしかわからず、自分にはすべてわかってしまいます。
これは自分にとって正しいと思えることか?
自然とそのような問いがでてきます。

正しい、と本気で思えない行為をしたときは、けっこう後悔する確率が高い人生でした。
まだ少ない人生経験ですが、人生を通して学んだことのひとつです。

本キャンペーンについては、私の中でまだ答えがでていません。

お金が問題ではないと思っていましたが
収入が減少した方、し続けている方が大勢いること
そしてまだ先が見通せない状況であること
そう考えると、お金が問題、ともいえます。

私に至っては減少というより消滅に近いので、なおさら必要な立場かもしれません。

やれることはすべてやる
なにをしても生き残る

真剣に商売をされている方々こそ、そう思ってキャンペーンを利用していると思います。

スタッフを抱えているお店はなおさら。
国もできるだけ平等なかたちでの支援策を考えた結果、
やってくれているであろうことも理解しています。

ただ、まだやはり参加しようとは思えていません。
いま思ったってどのみち遅いでしょうが、参加できたとしてもまだするつもりはありません。

お得になるから行こう、という心理になりたくない自分がいます。
先日久しぶりに家族で旅行しましたが、そのときもかたくなにキャンペーンを利用しませんでした。
そんな自分がやる宿で、キャンペーンをやるのは自己矛盾です。

これはまったくお客様本位ではない、自分本位な話しです。

それにつきましては、心よりお詫び申し上げます。
客商売の身として失格かもしれません。

言い訳がましく聞こえますが、そんな思いからキャンペーンに参加することに時間と労力を割くより、
違う方法で「おもしろそう!」「お得だ!」と感じてもらえることに力を入れたいと思いました。
(お店をやっている方ならわかると思いますが、キャンペーンに対応するのも大変なエネルギーがかかります。)

珈琲豆の焙煎・販売や、本屋喫茶サービスがそれです。

宿泊料金を変えずに、質を上げられるように

その取り組みに力と時間を注いでいます。

当館は現在店主ひとりで経営・運営しています。

ひとりでやれることには限界があり、取捨選択をしなければならないという中で

私は上記の行動を選びました。

これからどうなるかは、わかりません。
自分の考えに折り合いがつき
同じようなキャンペーンが出されたら、次は参加するかもしれませんし
やはりしないかもしれません。
かわいい子どもの顔をみているうちほだされて
自己矛盾を抱えながらもやるかもしれません。
すでにほだされて、やっときゃよかったか?と思う夜もあったり、なかったり。笑

 

 

(自家製コーラを試飲する嫁とそれをみつめる息子。「わいのは?」って声が聞こえる。気がする。)

 

長くなりましたが、一店主なりに真面目に、できるだけ誠実な気持ちで書きました。

ご理解いただけましたら幸いです。

こんなお店ではありますが、今後とも何卒よろしくお願い致します。

 

隕石が落ちる、その日まで。

 

ひばり 店主
鎌塚

営業変更点についての最新情報(2020/9/25更新)

こんにちは、ひばり店主の鎌塚です。

 

ひばりは8月1日より通常営業を再開、また新たに本屋喫茶サービスを開始しておりますが、

新型コロナウィルスの影響及び感染拡大防止の観点から

これまでの宿泊営業形態からすこし内容を変更している点がございます。

 

下記に変更点をまとめて記載いたしましたので、ご確認お願い致します。

 

<営業日>

木・金・土・日、及び祝日

 

<チェックイン時間>

13時~20時

※チェックイン前の荷物預かりはできません。

 

<軽朝食サービス>

2020年9月現在、中止。

お茶と珈琲の提供のみ続けております。

 

<キャンセル料>

体調不良によるキャンセルの場合、キャンセル料は発生しません。

当日でも結構ですので、体調に不安のある方はキャンセルのご連絡をお願い致します。

ご連絡なく来られない場合、また当日連絡がつかない場合は、

通常のキャンセル規定に基づき100%キャンセル料発生しますので、ご注意ください。

 

以上です。

 

状況に応じて対応を細かく変更しておりますので、今後も最新の変更点はこちらの「お知らせ」にて発表致します。

ホームページ掲載情報と異なっておりますので、ご理解の程どうぞよろしくお願い致します。

 

平旅籠ひばり Hibari hostel&books

店主  鎌塚

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